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小さな子供をもつシングルマザーは、働ける時間や曜日が限られたり、急に仕事を遅刻・早退・休んだりするなど、就職・転職する上で不利な点が多いです。せっかく希望に合う求人を見つけて応募しても、不採用の結果が続き、つらい思いをしている人もいるでしょう。
シングルマザーの就職・転職を支援する制度には、「トライアル雇用助成金」「特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)」があります。これらの制度により、企業は、シングルマザー1人を雇用するごとに15万円以上の助成金を受け取ることができます。企業の戦力を増やせるだけでなく、助成金までもらえるシングルマザーの雇用は、企業にとって大きなメリットです。
このページでは、シングルマザーの就職・転職を支援する2つの助成金制度についてお話しします。
シングルマザーの雇用を促進する2つの助成金制度
シングルマザーが求人に応募しても、不採用となることが多いです。シングルマザーは、残業ができなかったり、保育園や学校が閉まっている土日祝日は働けなかったり、子供の病気を理由に急に仕事を早退・遅刻・休んだりするなど、働く上で制限がある場合がほとんど。就職・転職を希望しても、雇用先が決まりにくいのが現状です。
そこで、厚生労働省は、シングルマザーをはじめとする就職・転職が難しい人たちの雇用を促進することを目的として、次の2つの制度を設けています。
シングルマザーなど就職・転職が難しい人たちの雇用を促進する制度
- トライアル雇用助成金
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)
これらの制度を利用すれば、企業は対象者を雇うことによって助成金を受け取ることができます。
企業にとって、15~60万円の助成金をもらえるシングルマザーを雇用するメリットは大きいです。
シングルマザーが就職・転職で困ったら、トライアル雇用助成金、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の利用に積極的な企業の求人に応募してみると良いでしょう。「シングルマザー歓迎」「母子手当を支給」といった記載がある求人に着目して、希望に合うものを探してみて下さいね。
トライアル雇用助成金では、企業は月額5万円受け取れる
ここからは、トライアル雇用助成金について詳しくみていきます。トライアル雇用助成金の具体的な内容は、次のとおりです。
トライアル雇用助成金とは
- トライアル雇用助成金とは、定職に就いていなかったり、1年以上離職していたりするシングルマザーやシングルファーザー、生活保護を受けている人などについて、期限の定めのない雇用を前提に3ヵ月間トライアル雇用する場合に、企業は月額4または5万円の助成金を受け取れる制度です。
- トライアル雇用助成金を利用してシングルマザーやシングルマザーを雇用とした場合、企業は月額5万円、3ヵ月で合計15万円を受け取ることができます。
- トライアル雇用の結果、正式な採用に至らなくても、助成金は返さなくて良いことになっています。
トライアル雇用助成金を利用すれば、シングルマザーを雇い入れる際の金銭的な負担はかなり軽くなります。企業は、シングルマザーの雇用を気軽に試すことができるでしょう。
トライアル雇用助成金は、シングルマザーの就職・転職を後押ししてくれる制度といえます。
特定求職者雇用開発助成金では、企業は30~60万円を受け取れる
次に、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)をみてみましょう。
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)では、企業は、シングルマザーを1人雇用するごとに30~60万円の助成金を受け取ることができます。
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)とは
- 特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)とは、シングルマザーをはじめとする就職・転職が難しい人を2年以上の雇用を前提に雇い入れた場合に助成金を受けられる制度です。
- 助成金の金額や受け取れる期間は、対象者や雇用の形態、企業の規模によって異なります。
例えば、シングルマザーを雇用した場合に企業が受け取れる助成金の金額は、次のとおりです。
シングルマザーを雇用した場合に企業が受け取れる助成金の金額
雇用の形態 | 企業の規模 | 支給額 | 助成対象期間 | 対象期間ごとの支給額 |
---|---|---|---|---|
短時間労働者以外 | 中小企業事業主 | 60万円 | 1年 | 30万円×2期 |
中小企業事業主以外 | 50万円 | 1年 | 25万円×2期 | |
短時間労働者 | 中小企業事業主 | 40万円 | 1年 | 20万円×2期 |
中小企業主以外 | 30万円 | 1年 | 15万円×2期 |
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)で企業が助成金を受けられる期間は、シングルマザーを雇用した最初の1年間。2回に分けて合計30~60万円を受け取れます。なお、企業の規模は、業種や資本金、社員数などによって基準が異なります。短時間労働者とは、一週間の労働時間の契約が20時間以上30時間未満の人のことです。
このように、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)では、企業が受け取れる助成金の金額は大きいのが特徴です。企業にシングルマザーの雇用を動機づけるには十分でしょう。
特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の利用を予定している企業なら、シングルマザーでも採用を積極的に検討してもらうことができます。
シングルマザー優遇の求人でも、就職・転職活動は慎重に
これまでお話ししてきたとおり、トライアル雇用助成金、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の利用を考えている企業なら、シングルマザーが採用してもらえる可能性は高いです。
ただ、そのような企業の求人でも、就職・転職活動は慎重に進めるようにして下さい。その理由は、次のとおりです。
シングルマザー優遇の求人でも、就職・転職活動は慎重に進めるべき理由
- 助成金がもらえるだけでは、採用の決定打にならない
- 助成金を目当てに求人を行う企業もある
それぞれについて、詳しくお話ししていきます。
助成金がもらえるだけでは、採用の決定打にならない
いくらシングルマザーの雇用に積極的な企業とはいえ、助成金がもらえるだけでは採用の決定打になりません。最終的な採用の判断は、「自社にとってプラスになる人材かどうか」にかかっています。
シングルマザーが採用してもらうには、応募書類や面接でしっかり自分をアピールすることが欠かせません。今までの実績や仕事に役立つ資格などをもとに、応募先の企業に対してどのように貢献できるかを熱意をもって伝えることがポイントです。
採用担当者に雇用のメリットを強く感じてもらえれば、無事採用してもらえるでしょう。
助成金を目当てに求人を行う企業もある
企業によっては、助成金を目当てにシングルマザーを雇用するところもあるため、注意が必要です。
たしかに、特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)は、助成金を目当てとした雇用を防ぐため、一定期間内に事業主の都合による解雇がないことや助成金制度を利用して雇った人の離職の割合が既定の数字を上回らないことを受給の条件に定めています。
ただ、裏を返せば、「本人の都合による退職」なら問題なく、離職者が既定の数字を上回らなければ、助成金の受給に何ら影響はありません。助成金をもらい終えた後で対象のシングルマザーを自主退職させ、他のシングルマザーを雇用して新たに助成金を受け取ることも、制度上は可能です。
そのような企業に就職・転職しないため、誠実な企業かどうか、実際に働いていた人やネット上の口コミから事前にリサーチしておくことをおすすめします。面接の際、採用担当者の対応から感じ取れるものもあるかもしれません。
シングルマザー優遇の企業であっても、無事採用してもらえるよう、また長期的に安心して働けるよう、就職・転職活動は慎重に進めるようにして下さい。
シングルマザーの就職・転職のため、転職エージェントの利用も考えてみよう
シングルマザーが正社員の就職・転職を目指すなら、転職エージェントを利用する方法もあります。
転職エージェントとは、転職のプロに転職活動をサポートしてもらえるサービスです。具体的なサービスの内容は、次のとおりです。
転職エージェントとは
- 転職エージェントとは、転職のプロであるキャリアアドバイザーに転職活動をマンツーマンでサポートしてもらえるサービスです。希望にピッタリの求人の紹介から応募書類の添削、面接対策など、就職・転職に向けて徹底的にサポートしてもらえます。
- 転職エージェントは企業から紹介料を受け取っていることから、求職者は無料で利用できます。キャリアアドバイザーとの面談が難しい場合は、電話またはメールを通してサポートを受けられます。
- キャリアアドバイザーとの面談が難しい場合は、電話またはメールを通してサポートを受けられます。
転職エージェントを通して求人を行っている企業は、紹介料を払ってでも良い人材を雇いたいと考えている良質なところばかり。上述の助成金を目当てに求人を行う企業からは、まず外れるでしょう。
ただ、助成金よりも人材重視の求人である分、シングルマザーが応募しても雇用の優遇は得られにくいです。とはいえ、転職エージェントに就職・転職活動を全面的にサポートしてもらえば、シングルマザーが一人で頑張るより採用の可能性はグッと高まります。
一家の大黒柱であるシングルマザーにとって就職・転職活動で目指すところは、希望にピッタリの企業で長期的に安心して働けること。シングルマザーが就職・転職を成功させるため、転職エージェントを利用するのも方法のひとつです。
まとめ
このページでは、シングルマザーの就職・転職を支援する2つの助成金制度についてお話ししました。
シングルマザーが求人に応募しても、働ける時間や曜日に制限があったり、急に遅刻・早退・休みをとったりするなどの理由から、不採用となることが多いです。そこで、トライアル雇用助成金や特定求職者雇用開発助成金(特定就職困難者コース)の利用を考える企業であれば、シングルマザーでも積極的に雇用してもらうことができるでしょう。
ただ、これらの助成金の制度を利用している企業でも、他の応募者よりシングルマザーを雇うメリットの方が大きくなければ採用を勝ち取ることはできません。また、助成金の受給を目当てに求人を行っている企業もあるため、注意が必要です。シングルマザー優遇の求人であっても、就職・転職活動は慎重に進めるようにして下さい。
シングルマザーが希望にピッタリの企業で長期的に安心して働くため、転職エージェントを利用するのも方法のひとつです。転職エージェントは、転職のプロ。転職エージェントを利用して就職・転職活動を行うことで、採用の可能性をグッと高めることができます。